コアサーバーのようなSSH接続が許されているレンタルサーバーならば、FTP経由よりもSSH経由の方がWordPressのインストールは楽チンですので、今回はその方法を解説します。
SSHクライアントの使い方については、コアサーバーとSSHで通信するにはをご覧ください。リンク先ではTera Term(テラターム)の使い方を解説していますが、PuTTY(プティー)やPoderosa(ポデローサ)などの他のSSHクライアントであっても使用方法はほとんど変りませんので、お好きなもので構いません。
では、いずれかのSSHクライアントを使用してレンタルサーバーに接続できた・・・という状態から話を進めたいと思います。ここまでのやり方は先のリンク先で解説しています。
今回私は、○○○.bizというドメインを新規取得しましたので、このドメインのディレクトリ直下にWordPressをダウンロードする例でお話しましょう。
まずは、ドメインに対応したディレクトリに移動しましょう。
コアサーバー(CORESERVER)などですと、ドメインの設定をすると自動的にそのドメインに対応したディレクトリが作成されるという機能がありますので、その場合はcdコマンドを利用して「目的のディレクトリに移動」するだけでOKです。
>cd public_html/○○○.biz
しかしもしご利用のレンタルサーバーでディレクトリを自動で用意してくれないのであれば、mkdirコマンドを使って、自分でディレクトリを用意する必要があります。
まず、public_htmlディレクトリに移動して
>cd public_html
目的のディレクトリを作成
>mkdir ○○○.biz
作成したディレクトリ「○○○.biz」に移動する
>cd ○○○.biz
以上でこれからWordPressをダウンロードするディレクトリへの移動が完了しました。
次に、WordPress本体をwgetコマンドを使ってサーバー上に直接「ダウンロード」します。このエントリーを書いた時点でのWordPress最新バージョンは「WordPress 3.0.2」であり、そのリンク先は「http://ja.wordpress.org/wordpress-3.0.2-ja.zip」ですが、最新バージョンのリンク先は以下の公式サイトよりご確認ください。
現在の作業ディレクトリ「public_html/○○○.biz」上で以下のコマンドを入力してください。
>wget http://ja.wordpress.org/wordpress-3.0.2-ja.zip
これで、作業ディレクトリ上に「wordpress-3.0.2-ja.zip」がダウンロードされます。
次に、圧縮ファイルである「ZIPファイルを解凍」する必要がありますので、unzipコマンドを使って対象のファイルを解凍します。
>unzip wordpress-3.0.2-ja.zip
これで、ZIPファイルは解凍され作業ディレクトリ上に「wordpress」ディレクトリが出来ているはずです。念のため確認しておきましょう。「ファイル・ディレクトリの一覧表示」はlsコマンドです。
>ls
wordpress wordpress-3.0.2-ja.zip
「wordpress」ディレクトリが作成されていれば成功です。なお、「wordpress-3.0.2-ja.zip」ファイルはもう役目を終えてしまいましたので削除してしまいましょう。「ファイルの削除」はrmコマンドを利用します。
>rm wordpress-3.0.2-ja.zip
以上で終了です。お疲れ様でした。
おまけ:
WordPress日本語公式サイトをのぞくと、zip形式以外にもtar.gz形式でもWordPressを配布しているのが分かります。実際、tar.gzの方がzipよりもファイルサイズが軽いので、tar.gz形式のWordPressをダウンロードする場合の説明もしておきます。
サーバーにダウンロードするところは同じですが、
>wget http://ja.wordpress.org/wordpress-3.0.2-ja.tar.gz
解凍するときにunzipコマンドではなくtarコマンドを利用します。
>tar xzvf wordpress-3.0.2-ja.tar.gz
なお「xzvf」というのはファイルを解凍するときに必要なオプションです。ちなみにtarコマンドでファイルを圧縮するときには「czvf」というオプションを付けます。解凍する時は「tar xzvf」で一つのコマンドと覚えておけばよいでしょう。